「天からの、贈りもの。」 ⑪自治会に、融資を依頼。 

旧農協の倉庫に巨木アートを運びこんだのは、4月29日だが。それに先立つ20日、手力男は狭川の自治連合会に500万円の融資を依頼している。かなりの額の特別会計が定期預金で眠っているので、狭川の活性化に使わせてもらいたい、もちろん定期以上の金利で返済する条件での依頼なのだが。4月の10町の自治会長会議では一部に抵抗があり、各町に持ち帰って意見を聞き、それを集約することになった。

5月の連休5、6日に、倉庫の巨木アートを実際に見てもらい、融資の賛否の材料にしてもらおうとした。自治連合会から各町の自治会長に公開を伝えてもらったのだが、各町の自治会長の受け取り方や理解にばらつきがあって、公開が全住民には伝わらなかった。それでも、2日間で約80人が見に来てくれて、驚いたり、写真をとったりしたのは、大成功と言える。しかし、融資の依頼が、各町、各人に混乱を与えたことは事実。

いくつかの町では、ほとんど全員一致で、融資も賛成だったが、やむなく融資の依頼を取り下げることにした。結果的に、資金は須蒲(すがま)孝委員長が個人で立て替えることになるが、須蒲さんはそういう決断をしてくれた。須蒲さんは75歳、自治連合会で副会長、会長などを長く歴任してくれた人で、狭川を何とかしなければならない、座して死ねないと、手力男の委員長を引き受けてくれた。余命を懸けても、という気迫だった。

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近鉄奈良駅からバスで40分、車で30分の奈良県と京都府の県境に、狭川地区(狭川両町、狭川東町、西狭川町、下狭川町、広岡町)はあります。いにしえの奈良の風景をとどめる狭川地区へぜひお越しください。

〒630-1102 奈良市下狭川町24-2
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