「天からの、贈りもの。」 ③狭川に、やる気を。

竹内夫妻が快諾してくださったので、お礼に美味しい蕎麦を食べていただくことにした。というのも、一緒に巨木を見に行った守田蔵さんは、浄瑠璃寺門前でお店をしていて、拾子さんも行きつけだったから。蔵さんと知り合ったのも拾子さんの紹介。

蕎麦をいただきながら、蔵さんに「狭川の町おこしに使わせてもらうことになった」と話す。蔵さんは、かつて白洲正子に愛でられた陶芸家だし、現在は正倉院御物の撥鏤(ばちる)の復元をしているアーチスト。付合いのある奈良工藝館にふじい忠一さんが巨木を手放す話をしていたようで、そもそもアート作品をタダで貰うことには反対のようだったが、そこまで話が決まっているのならと、なんとか賛同してくれた。
その後、車で15分足らずだからと、九頭神社を見ていただくことにした。3人は鳥居をくぐって、階段を拝殿まで登り、参拝を済ませて「いい神社ですね」と言ってくださった。

ここまで決まったのだから、次のステップに進もうと、25日に宮司、自治連合会、狭川の会、市・出張所の振興係、5人に集まってもらって、事の次第を説明した。ひとりは半信半疑だったが、4人は賛成。「巨木アートで、狭川を活性化しよう」という方向は定まった。誰も思いつかない巨木アートが狭川を刺激する。「やる気があれば、巨木も曲がる」、「やる木、げん木」というキー・ワードも決まった。いよいよ、巨木が動き出した。

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近鉄奈良駅からバスで40分、車で30分の奈良県と京都府の県境に、狭川地区(狭川両町、狭川東町、西狭川町、下狭川町、広岡町)はあります。いにしえの奈良の風景をとどめる狭川地区へぜひお越しください。

〒630-1102 奈良市下狭川町24-2
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